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中高一貫校はずるい?中高一貫には実はある狙いがあった?!

最近、中高一貫について調べていたら、↓のような話を見つけました。


中高一貫教育がずるいと思ってしまいます。
私は底辺公立中学から学区一番の公立→家から通える旧帝大で頑張ってきました。
当時中学受験をして灘に行った男の子と同じレベルの大学でした。
正直、中高一貫というゲタを履いて私と同じレベルだなんて、
もし私が中高一貫に行っていたらもう一段上の最高峰に行けたんじゃないかと想像してしまいます。底辺中学時代は学校の授業が遅くて簡単すぎていつもイライラしていました。
同級生も話が合わなくて、合わせるのが大変でしんどかったです。
うちはお金に余裕がなかったので中学から私立なんて無理でした。
もちろん、同じように公立高校→最高峰(東大、京大、国立医学部)に行った同級生も少しはいてるので、甘えの部分もありますが‥
それでもやっぱり公立高校からだと浪人してる人が多いですね。
世の中は平等ではない
ということは勿論大前提ではあります。
けれど、国公立1本で来ている人たちがもうちょっと評価されても良いんじゃないかと思ってしまいます。

Yahoo!知恵袋 
ID非公開さん
2017/10/818:48:10

確かに、そういう意見も理解できます。(アンチ公立だけどw)

環境とかお金とか色々ありますからね。今回はそんな「公立」と「私立中高一貫」を比較しようと思います。

※レベルの低い私立中高一貫は省きます。親の金にものを言わせているだけなので、今回の文脈では対象外とします。

 

目次

中高一貫はずるいのか

私の意見として、

中高一貫はずるい

と思います。私は中高一貫側の人間だから、なおさら思います。

でも、私はそれ以上の意見があります。とりあえず、比較していきましょう。

中高一貫と公立の比較

①環境

これは

中高一貫>>>>公立

です。

まず東大合格者数ランキングを見てもらえれば分かりますが、top10は毎年のように中高一貫の独占状態です。

※たまに日比谷が入ってきます。

 

周りに勉強ができる人だらけなら、もちろん良い影響をもらえますよね。

周りの友達のレベルが高いので、学校の授業のレベルも上げることができます。だから、中高一貫は先取り学習に熱心ですよね。

 

一方公立は

みたいな感じでしょう。

思い切り勉強できる環境であるとは言えません。モチベーションを下げる要素が多すぎるんですね。

もちろん、中高一貫も幼稚園生みたいなやつは一杯いますが、勉強はできるんですよね。

だから、受験間近になれば切磋琢磨するライバルになる。

 

公立と中高一貫では勉強に対する「意識」が違うので、当然ながら環境も変わります。

 

②お金

大学受験は一般的に「お金のかかるイベント」です。

でも、お金と大学受験は実はそんなに関係ないです。

本当に勉強ができる人はほぼ無料で塾・予備校に通うので、実際東大に入るような人の多くは超低額で大学受験を攻略しています。

私立中高一貫の中には無尽蔵にお金が湧いてくるやつがいますが、そんなのは少数派。

⅓くらいは中高一貫に通わせるだけで精一杯で塾には行かせられない。½くらいは高校生から塾に行かせられるくらい。⅙くらいは中学1年生から塾に行かせても余裕があるくらい。

※私は中3のときにお小遣いは月額250円でしたw。欲しいものはお年玉で何とかしましたw。

中高一貫に通っている時点で金持ち判定が出ますが、それは少し早まった考えです。

 

中高一貫に通っていても、多くの人は塾に行きます。大学受験は塾に任せるんです。

だから「中高一貫に通って精一杯」の人は逆に不利。塾には高3だけしか通えない人もいますからね。

 

お金は関係ないですし、本当に実力があれば公立でも問題ないです。

 

中高一貫はずるいけど…

ここまで見てきて、「中高一貫はずるい」という意見は分かります。

しかし、私は「ずるいから評価が変わる」というのは考えられない意見だと思います。

環境が恵まれているかは運です。お金持ちの家に生まれるかも運です。行った公立が偶然いい環境かもしれない、のも運です。

 

そして、試験当日にローカル電車の遅延で会場に遅れても認めてくれない、試験当日に自分に得意な分野がたくさん出るかも運です。

そもそも、受験をするにしても何をするにしても、自分にはどうしょう出来ない要素は存在します。

 

それが事前にわかっているか、当日にわかるかの差です。

勝負事なんて運も実力のうち。中国では生まれた地域で点数調整が行われます。とんでもないですよね。

 

だから自分の今の状況に文句を言うのは逃げだし、それを理由に何かが変わるのはおかしいと思います。

自分にはハンデを吹き飛ばすほどの実力がなかっただけのこと。

むしろ、ハンデが事前にわかっているなら、それを考慮したうえで他の人の上を行くように努力すればいい。

そうすれば、他の人より評価されます。

 

あと、中高一貫の生徒だって楽して合格するわけでもないです。

公立の小学生が遊んでいる間に、塾に通って勉強する。場合によっては、高校受験レベルを超えるような内容も勉強する。

それだけ努力して得た結果が「中高一貫の合格」と「公立の人へのアドバンテージ」です。

 

公立の人が勉強しなかった分のツケが大学受験に回ってきて、大変なように感じているだけかもしれません。

 

小学校のときに塾に通えなかったのも言い訳になりませんよw

今の時代「スタディサプリ+参考書」でいくらでも勉強できます。

お母さんが言ってくれなかったって!?

私は自分の意志で中学受験を決めました。田舎だったので、同学年にもそんな話は出ていませんでした。

 

例えば東大なら、「完全な0」~「東大合格」の道を通ったことは事実ですから、東大に合格した人はみな人生の中で同程度の努力をしているわけです。

 

まとめ

中高一貫は公立の人からしたらずるいと思うところもあると思いますが、中高一貫の人からしても効率の人をうらやましいと思うこともあります。

中高一貫でついていけなくて落ちこぼれた人も、もう少しゆっくり授業してくれたらついて行けたかもしれないなど。

相互に良いところ悪いところがあって(個人的にも)そのうえでの受験です。「ずるい」というのは出来ない人の意見だと思います。

それぞれにハンデを背負って受かるか受からないかの勝負で、自分のハンデだけ主張してくるのはちょっとよくわからないです。

そのハンデが評価されたら、ラッキーくらいな心持で私はいつも生きてます。

 

中高一貫の本当の目的

中高一貫はいろいろな学校で「世界のリーダーを作る」とか「日本を引っ張っていける人材を育てる」とか言っていますよね。

これただの理想じゃなくて、学校は本気で思っているんですよ。大学受験で終わらないような知識や思考です。

実際、中高一貫では勉強が出来ることは二の次で証明方法を考えるとか経験(実験や実習)を積むことを一番に考えています。

高校受験がない分受験勉強を超えたところを勉強します。

ほとんどの学校ではうまくいきません。結局は東大合格を気にして最初のモットーを忘れているからです。しかし、難関校の上位層はうまくいっています。

勉強は気にしなくても東大に入れる大学受験においては勝ち組でないとできないことだからです。(人生においては分かりません)

この中高一貫の本当の目的を理解している人間は東大京大のトップ層です。

この真の目的を理解せず卒業するひとは多い気がします。

私はさっきの知恵袋のようなしょうもないところでなく、もっと大事なところがあると思います。

勉強以上に大事な部分を学べるのが本当の中高一貫で、受験においてずるいとかずるくないとかのレベルで話をするのはもったいないです。

本当に頭の良い人は高校生あるいは中学生のころから中高一貫の本当の目的を分かって大学受験より先をみて生きています。

受験は通過点というのはそういうレベルの人たちが実行していることです。

是非多くの人が大学受験にとらわれない勉強をしてほしいです。

 

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