「新数学スタンダード演習」をやれば東大でも受かる。
いやいや。
だったら誰でも「新数学スタンダード演習」やれば東大受かるでしょ。
大事なのは、適切なレベルの人が正しい使い方で「新数学スタンダード演習」を使うこと。
ということで、今回は「新数学スタンダード演習」の紹介記事です。
※「新数学スタンダード演習」は「新スタ演」と略すことがあります。
目次
新数学スタンダード演習の概要
ちなみに、新数学スタンダード演習は月刊「大学への数学」の増刊号という扱いです。
そのため毎年4月下旬に新年度用のものが出ます。
しかし、内容はほとんど変更されることはなく、改定されていない問題は引き継がれています。
新数学スタンダード演習 問題数
どちらも2019年度の新数学スタンダード演習のものです。↓の4月号・5月号は「大学への数学」増刊号にあたるので間違えないように。
4月号(ⅠAⅡB)…303題
5月号(Ⅲ)…135題
2018年までは4月号の問題数が254題でしたが、大幅改定で問題数が増えました。
というのも、「以前の1・2章」→「1~4章」に拡大されて、「16・17章」の総合演習が追加されました。
全部で4章分の追加です。結果として50題近く増えました。また、章のはじめに書かれていた「公式集」が消えました。
まあ網羅している単元は変わらないわけですがねw
若干使用レベルが上がった感じです。
新数学スタンダード演習 レベル
4月号…難関大レベル
5月号…難関大レベル
到達レベル:どんな大学でも合格点
前提レベル:一対一レベル
文系の良問プラチカとほぼ同レベルの参考書です。強いて言うなら、新スタ演の方が難しいと思いますが。
5月号は「やさしい理系数学」とも同じレベル帯です。
新スタ演を終わらせた場合、どんな大学でも合格点は取れます。東大・京大・医学部を含めてもです。
東大理3や京大医学部までいくと、流石に合格者最低点ほどしか取れませんが、文系なら東大でも合格者平均点も余裕です。
センスのある人なら東大文系数学満点も狙えると思います。
到達レベルはまさに大学受験の「極み」。
新数学スタンダード演習の対象者
6ヶ月以上の期間がある。
一対一は習得済み
志望校は東大・京大クラス。(医学部・一橋・東工など)
が条件です。
2つ目は別に一対一でなくても、標準問題精構でもいいです。
特に、志望校が東大・京大クラスでない人は絶対にやる価値はないです。圧倒的オーバーワークです。
でも、逆に↑の条件に当てはまる人には最高の1冊だと思ってます。
新数学スタンダード演習 特徴
(十人十色ってことなんでw許して)
①非常に問題量が豊富
このレベル帯だと「文系の良問プラチカ」や「上級問題精構」、「やさしい理系数学」がありますが、
400題も載せている問題集はない!
特にⅠAⅡBの「303」という問題数は驚異的。他のⅠAⅡBの問題数は、プラチカだと149題、上級問題精構は147題です。
つまり2倍近くの問題数がある。
こんなに演習量が確保できる問題集は本当に他にないです。
やはり過去問レベルの難易度が高い問題は、多く演習を積んだ方が絶対にいいです。
慣れ、方針の立て方、着眼点は多く問題を解くことでしか鍛えることは出来ません。
確かに問題数が多いと復習が大変というデメリットはありますが、それ以上に経験を積めるので貴重な問題集です。
②東京出版らしい解説
安定的な
解説のクセの強さ
圧倒的に数学が得意な人向けの解説の書き方なんです。別解・美しさに重点をおいていて、途中計算はかなり省略されます。
まあ得意な人からしたら最高の書き方なんですけど。
そして、エレガントな解説・方針・別解は流石の東京出版です。特に新スタ演は非常に美しい。
しかも解説や別解はただエレガントなだけではなくて、他の問題への汎用性が高く、数学力に直結します。
数学が得意な人に限って、別解をたくさん思いつき、最善の手を使って最小限の計算で答えに至る。
そのためにも、豊富な解説・別解はぜひ吸収してもらいたいです。
一対一を勉強してきた人なら新スタ演の解説も馴染み深いものだと思うので、使いやすいと思います。
逆に、東京出版耐性がない人は↓の「文系・理系の良問プラチカ」でも問題ないので参考にしてみてください。
③目安解答時間つき
相変わらずの東京出版。
目安解答時間が5分単位ですが、問題ごとに明記されています。
他の問題集では目安解答時間が書かれていない。自分が頑張って解いたのはいいが、それが速いのか遅いのか分からない。
やはり、受験本番では制限時間内にどれだけの問題を解くか、を競うので問題を解く速度は非常に重要。
その目安が書いてあるというのは、過去問前の演習の問題集にはもはや必須かもしれません。
目安時間が書いてある。だから、私はエクスペディア。
間違えました。新スタ演ですw
新数学スタンダード演習の使い方
新数学スタンダード演習まだ進んできた人なら、自分なりの使い方を持っていると思うので、そんな人は自分のやり方でやってください。
意識してほしいのは、
- 1→3→5…2→4→…と解く
- 最低15分は考える
- 正解しても解説を読む
- 解説を読んだら自力で軽く再現してみる
- 正答率を把握する
ちなみに通し番号はついてないので、章の中での奇数・偶数で分けてください。
最初の2周は
- 問題を解く
- 解説を熟読
- 〇、△、×で印をつける
それ以降は
- ○○以外の問題を解く
- 解説を熟読
- 〇、△、×をつける
でひたすら周回。目安は全体として4周~。
〇…余裕で解ける。
△…計算ミス。ケアレスミス。
×…玉砕
って感じで印で分けてください。
〇が2つ連続したら解かなくてもいい問題とみなします。
新スタ演は非常に問題量が多いので、上記のように徐々に解く問題量を減らしていかないと終わりません。
効率的に勉強するためにも○○の印がついたら排除していきましょう。
余裕がある人は、○○がついた問題は「別解のみ」縛りで解いてみると数学力は上がります。
結構キツイですけどねw
新数学スタンダード演習の接続
新数学スタンダード演習の前
- 一対一対応の演習
- 標準問題精構
- フォーカスゴールド
特に太字がおすすめです。
新数学スタンダード演習は今まで蓄積した解法をどのように使っていくかの問題集です。
だから、新スタ演の前に解法のインプットは終了している必要があります。
一対一対応や標準問題精構は上級解法の習得として使える参考書なので、新スタ演の前にはおすすめです。
新数学スタンダード演習の次
上から順に難しくなっていきます。(プラチカが一番易しい)
- プラチカ
- やさしい理系数学
- 上級問題精構
- 新数学演習
- 月刊「大学への数学」
- 黒チャート
- 医学部への道
やるとしたら太字あたり。「プラチカ」や「やさしい理系数学」は同レベルの演習量確保。
「上級問題精構」や「新数学演習」は新スタ演より難しい問題集となります。
ハッキリ言って、東大理3・京大医学部でも「上級問題精構」「新数学演習」までやれば十分です。
「黒チャート」と「医学部への道」はマジでオーバーワーク。
そんなの勉強するくらいなら、苦手科目を潰した方が絶対にいいです。受験は総合点の勝負なので。
月刊「大学への数学」は上級問題精構に並ぶ、数少ない文系範囲をふくむ参考書です。
まとめ
今回紹介した「新数学スタンダード演習」ですが、ココまで勉強すればどんな人でも大学受験では大丈夫。
そんな「極み」に位置する「新数学スタンダード演習」をぜひ習得してみてください。