新潟旅行で買ってきた「のぱ」という日本酒がすごい美味くてですね。
晩酌が進みます。
「ほんとに日本酒?」ってくらい甘いお酒で、初心者や日本酒が苦手な人にもおすすめの日本酒だそうで。ほんとにその通りです。
で、
今回は、
模試の判定について
書いていきたいと思います。
多分この記事を公開するのが2月の中旬くらいだと思うんですけど、同日体験模試でいろんな判定をもらった高1高2のみなさんに向けて書いてます。
あとは来年リベンジする高3。
目次
模試の判定とは
模試の判定とはそもそも何を示すのか。
過去にその成績だった人間の合格率
例えば、
あなたが第3回共通テスト模試で偏差値65をとり、B判定をもらったとき。それは、過去に第3回共通テスト模試を受けて偏差値65だった人間が60~80%合格している、ということを示すのです。
これは別に、
あなたがこのままいけば60~80%合格する
というわけではないです。
高3の夏休みで「もう全部勉強しきった!これ以上やることはない!」って言ってるB判定の人間が、このまま行って合格すると思いますか?
共通テスト型の簡単な問題はすごい反復したから解けるけど、初見の応用問題になるとメッキリ解けないんだよね。って人が難関大の二次試験を同じクオリティで突破できると思います?
別に、
あなたの個別の事情を加味した合格判定ではないのです。
あくまで、
「偏差値」という1指標と過去の統計を結びつけて算出されている合格率に過ぎないので、それ以上の意味は持ちません。
模試の判定っていうのは、
過去の人間はこれくらい合格したから参考にしてね
ってだけです。
A/B/C/D判定の合格率
予備校によってA/B/C/D判定の合格率は異なっているので注意しましょう。
河合塾 | 駿台 | 東進 | |
A判定 | 80%〜 | 80%〜 | 80%〜 |
B判定 | 65% | 60%〜80% | 60%〜80% |
C判定 | 50% | 40%〜60% | 40%〜60% |
D判定 | 35% | 20%〜40% | 20%〜40% |
E判定 | 〜20% | 〜20% | 〜20% |
※模試によってはA〜D判定のものもあります。
どういうわけか河合塾はB〜D判定の合格率が範囲ではなかったです。(ほぼ誤差だから気にするなってこと?)
で、
これだけだとイメージ湧きづらいと思うので2つ画像を見せます。
まず最初は合格判定に対しての人数分布のイメージですね。ほとんどが最下位判定で、割と上半分くらいでA〜D判定を独占する形になります。
で、
次は大学別模試の判定と実際の合格者数の関係ですね。
やはり、
判定が低くなるほど合格率も低くなる模試がよく大学入試を反映していると言えます。再現度が高いということです。
判定と合格率の相関が小さいということは、その模試での得点と合格率の相関が小さい。
つまり、
模試の指標としての価値が低い。
また判定とその割合について考えましょう。
東大を例に取ります。
(東大オープンではA〜D判定で評価されます。)
合格率に関してはおおよそ基準値と同じでいいと思います。
A〜C判定の合計人数は約2,500人で、東大オープンの受験者総数は約9,000人なので、約7割はD判定ということがわかります。
なんなら上のイメージ図よりもD判定が多いことになりました。
合格判定の実情はこんな感じになります。
模試の判定での注意点
模試の判定には謎があります。
A判定の合格率は80%?
なぜA判定の20%は不合格なのか。
その謎が模試での判定の注意点に隠れています。
①問題との相性
模試の問題と本番の問題は違います。
今回の出題分野と本番の出題分野は違います。
例えば、
共通テスト型模試で東大A判定とでても、東大形式の問題では何点取れるかなんてわかったもんじゃありません。共テはそもそも記述式じゃないし。
東大オープンだって、完全に再現できているわけではないです。
東大オープンは本番より多少問題が簡単で、思考力より単純な計算力を試すような問題が多いですが、東大入試本番はもっと難しいし思考力を試されます。
今回の模試ではベクトルが出なかったかもしれないけど、本番は苦手なベクトルが出題されるかもしれない。高分子が出題されるかもしれない。
試験で全範囲を聞くことはできないので、絶対出題分野による差が出てきます。
実際の問題タイプとの差をしっかり考える。
模試の判定をどれほど信頼できるかは、そこから始まります。
②得点の仕方
得点の仕方
によっては、いつも安定して得点することが難しい場合があります。
不安定な得点パターンの人は模試の判定の信頼度が低いです。
入試本番でも同じように得点する再現性が低いので、模試でいい判定でも本番同じように行くとは限らない可能性が高まるということです。
全教科満遍なく得点していれば、1科目ミスったところで他の教科で補うことができるので、おおよそ同じ成績を本番でも期待できるでしょう。
英語や暗記科目で稼ぐタイプも、出題傾向やケアレスミスに左右されにくいので、安定した得点パターンと言えます。
国語や化学になってくると当たり外れがあります。
国語はたまたま読解がどハマりする回もあれば全然外れる回もありますし、化学は構造決定で思い付かなかったり、計算ミスがあります。
多少の得点の波は覚悟しないといけません。
数学・物理は数十点単位で上下します。
計算1ミスで大問1つ飛ぶのがこれらの科目なので、普段数学や物理で稼ぐようなタイプは、本番で同じように得点するのは非常に難しいです。
もちろん、
ロマンはあります。
大逆転が可能なのはここの科目が強いことが大前提です。ただ逆に逆転することもあって、本番だけ調子が振るわず不合格となることもあります。
だから不安定パターンの人はA判定でも安心するのはまだ早い。
「数学でゴリゴリに稼いでA判定をもぎ取った!」みたいな人がA判定の不合格者20%とかに入っていたりします。
自分の得点パターンを踏まえて判定をみましょう。
③採点基準
記述式の途中点の入れ方で判定は1つ2つも変わります。
この採点基準は大事。
例えば東進の東大本番レベル模試では英作文はもうほぼほぼ満点で入ります。明らかな文法ミスさえなければ、内容は基本なんでもOKです。
でも、
実際は内容の論理性も評価されているだろうし、ニュアンス的な微妙な部分での減点もあるでしょう。
東大オープンなら数学で計算ミスをするとすぐ×になります。でも、本番なら考え方まで見てくれて、場合によっては高得点を入れてくれるでしょう。
東大実戦模試はみな平等に採点が厳しいです。怪しかったら減点です。
こうやって、
同じ東大模試を取っても開催予備校で採点基準がまるで違うし、どの予備校もきっと本番の採点基準とは違います。
A判定でも採点基準に救われてたまたまA判定になっているような人間が、不合格となって少数20%の方に入るわけです。
どんな採点基準でこの点数なのか。
本番想定の採点基準なら大体何点になって、それだと判定はいくつになるのか。
そこまで考察しましょう。
④学習状況
高校3年生だと夏の模試では、まだ全範囲終わっていない可能性があります。
データの分析や古典は共テ直前に詰める予定かもしれません。
じゃあ、
勉強してない範囲の点数は取れなくて当然なのか。
自分の学習状況を踏まえて判定を見ましょう。
予定通りに進んでいるC判定なら、それはいいC判定です。
予定外に進んでいないA判定なら、それは悪いA判定です。
もう全範囲勉強し終わったはずなのに辛うじてA判定なら、これから現役生がみんな伸びてきて、すぐにB判定・C判定に落ちます。
その大学の入試で頻出範囲が苦手で、今回はたまたま模試で出題されなかったからA判定だった人。
そういう人がA判定の落ちる20%です。
⑤緊張感の有無
本番は緊張します。
特に志望度合いが強ければ強いほど、本番での緊張は大きくなります。
模試の判定では緊張が加味されていません。
普段の友達たちと同じ教室で受け、休憩時間も一緒におしゃべりできて、ミスっても笑い話にできる模試において、普段通りの実力が出せるのは当たり前です。
本番の緊張の中でどれだけの実力を発揮することができるのか。
こればっかりはもう判定は関係なくて、本番への勝負強さや、緊張の慣らし方につきます。A判定でも簡単に落ちます。
私の高校同期の文系1位(文系2位は東大数学で全国1位だし、英語は90点くらい取ります。)は圧倒的な実力でしたが、東大文1に落ちて浪人しました。
あの成績なら高3で受けた東大模試は全部A判定だったはずです。
本番の緊張にやられたか。
当日体調を崩したか。
受験という勝負事において、
本番で本来の実力を出すことができるかは大きな命題の1つ。
A判定でも落ちる原因はそこにあります。
模試の判定との向き合い方
大学受験界において、
圧倒的なA判定と圧倒的なE判定以外は占いみたいなもん
というものがあります。
それぞれの判定をどう受け止めるべきか書いていきます。
模試のA判定
A判定の下位20%は落ちるんです。
だからA判定の人が意識すべき点は、
安全圏に入ること
東進の本番レベル模試とかだと各偏差値での合格者数と不合格者数が書いてあるんですけど、不合格者数が0になる偏差値ってあるんですね。
その安全圏に入ることを目指しましょう。
目安としては合格者定員の半分の順位。
ここまで入ればまず落ちないです。
逆に落ちるA判定の特徴として、
- 慢心する
- 運と実力を混同する
- 時期が早すぎる
一番ダメなのは慢心して勉強しなくなるパターン。
受験生の勉強量なら3ヶ月あれば各科目参考書1冊は完璧になります。各科目で参考書1冊分の差がついたら、逆転されるのは理解できると思います。
あとは運と実力を混同するパターン。
今回点数が高かったのは出題範囲がたまたま得意な分野に偏っていただけで、別にあなたの実力が高いわけではないかもしれません。
採点基準がうまくハマって部分点がたくさん入っただけで本当はもっと点数が低いかもしれません。
自分の実力と運はしっかり区別しておきましょう。
そしてA判定をとる時期。
例えば浪人生が春の模試でA判定を取るのは当然です。そりゃあ全範囲の勉強が終わっている浪人生の方が有利に決まっています。
現役生も同じです。
春の模試は基礎がしっかり固まっていれば想像以上に簡単にA判定が出ます。問題が簡単な傾向にあるので。
みんな勉強が終わった時点でどれだけ相対的に優れているか、難しい問題でどれほど点数が取れるか、そういう勝負です。
春にA判定取ろうと思ったら、少し難しい参考書や未修の範囲をやっていれば簡単に取れます。
しかし、
それが本当に受験当日の点数を最大化する選択なのか。今は愚直に基礎を固め続ける方があとあと成績は伸びるのではないか。
少し先取りが有利に働いている程度のA判定で図に乗らないように。
模試のB判定
B判定の人に意識してほしいことは、
少しの差でA判定にもC判定にもなる
ということです。
数学の1ミスでAにもCにもなるほどの不安定な判定です。
ここで気合を入れて勉強すれば次の模試でA判定になるし、ここで慢心して気を抜けばC判定になります。
よくある心理テストで
ちょうど半分水が入ったコップがある。
半分も水が残っていると感じますか。
半分しか水が残っていないと感じますか。
B判定はまさにこれ。
「もう受かるだろう」と思うか
「まだまだ頑張らねば!」と思うか
今の成績をキープしようなんて思えば、すぐに抜かされます。
それほど不安定な判定ということを自覚しましょう。
合格する可能性も十分あるので悲観する必要は一切ないですが、まだまだ安心するには早すぎます。
ここからの頑張り次第。
模試のC判定
諦めるな
C判定から合格する人はたくさんいます。
夏の東大模試が両方C判定で東大に合格した高校同期を少なくとも2人知っています。
ただ
確率で言えばC判定から合格する人は少数派です。
今回C判定をとった人は全員「まだ舞える!なんとか死ぬ気で頑張るんだ!」と思って、次の日から勉強を始めていきます。
そんな人間たちの中で上位3割とかに入らないと合格は勝ち取れないわけです。残る7割は不合格になるわけです。
生半可な努力では無理です。
諦めるには早いが、頑張るなら覚悟が必要です。
A判定を目指しましょう。
C判定から逆転合格するような人は、皆受験本番にはA判定レベルの実力になっています。運で受かっているわけではなく、実力を死ぬ気で上げてきています。
合理的に頑張れる最終ラインです。
模試のD判定
理3の友達で1人、高3の東大模試で全部EかD判定だった人を知っています。
ただ、
よほどの熱意と努力と見通しがないなら、諦めるのが合理的です。
合格までのプランが具体的に見えていて、それを達成するだけの努力量が実現可能な範囲なら、諦めずに頑張るべきです。
特にD判定の上位層。C判定まであと一歩のところにいる人。
もしくは高1高2で飛び級で模試を受けている人。
ただそうでないなら諦めましょう。
具体的に合格までのプランも見えないし、努力するだけの気概もないなら、もう無理です。来年に受験し直してください。
D判定の人は頑張る価値はあるけど、報われる可能性は非常に低いです。
世の中は残酷で、
スタートラインの時点でもう物理的にゴールに間に合わないパターンがあります。
10秒以内に50mを完走しないといけない徒競争で、自分のスタートラインが皆より100m後ろだったらもう物理的に無理なんですよ。
150mを10秒以内に走り切れる人間がそもそもいないので。
「自分はそんなムリゲーの主人公ではない!」と自信を持って言い切れる人だけ頑張ってください。
受かるD判定は実際いるし、そういう人は確かな合格へのビジョンと圧倒的な努力を貫く熱意を持っています。
覚悟のないD判定は絶対に不合格です。
それはただの高望みです。
野望でも熱意でもなんでもないです。ただ憧れているだけです。
ぜひ落ちるD判定ではなく、受かるD判定になってください。
まとめ
模試の判定の見方は大筋わかったと思います。
しっかり分析して、
合格を勝ち取ってください。