大学入試が変わる!
センター試験はもう廃止されて、新しい入試が導入される。
記述も増える。
予備校業界や他色々な人たちが、大学入試の変革で騒いでいます。
そして、肝心の受験生はそんな情報に不安をあおられて、正確な情報ももらえないまま焦っている。
そんな状態だと思うので、今回は『大学入試共通テスト』についてできる限り詳しくまとめてみました。
ぜひ、対策に使ってください。
目次
大学入試共通テストとは
大学入試共通テストとはいったい何なのか。
簡単に言えば、
センター試験のカッコいい名前
です。
結論から言いますと、大学入試は大して変わりません。ちょっと面倒くさくなるだけで、ほぼ同じままです。
変化後のセンター試験の名前
=大学入試共通テスト
というわけ。
実に簡単ですが、なぜ変えようと思ったんでしょうか。
大学入試共通テストの目的
なぜ大学受験が変わったのかというと、
知識の理解の質を問う問題や、思考力、判断力、表現力を発揮して解くことが求められる問題を重視する
問題を作りたいかららしいです。
実際、今までのセンター試験って「暗記ゲー、計算力ゲー」なところが強かったじゃないですか。
「でも、それを真の学力というのか?」って言いだした奴がいて、そいつのせいで
「思考力・表現力も採点できる試験を作ろう!」
ってなったわけです。
そして安易にも「記述問題の導入」で思考力・表現力を計ろうとしているわけです。
大学入試共通テストはいつから?
大学入試共通テストが導入されるのが
2020年度の高3から
です。
そして、
2024年度の高3からは理科・社会の科目でも記述式が導入される予定とのことです。
でも今の状況を考えると、全国規模で記述式を行うことに多くの課題を抱えている状況です。
この状態だと理科・社会、いや記述式自体が導入されるのは2030年とかもっと後になりそうです。
もしくは、記述式じたい導入されないかもしれません。
※あくまで個人の見解です。
大学入試共通テスト 科目別対策
ここからは科目別に、何が変わったのかを見ていきます。
数学 対策
難易度:ほぼ変わらない
内容 | 配点・時間 | 記述 | |
数学① | 数学1A | 100点・70分 | 〇 |
数学② | 数学2B | 100点・60分 | × |
※太字が変化したところです。
数学1Aの時間が
60分→70分
その分
記述式の追加
数学における大学入試共通テストの変更点はこれだけ。
しかも記述式と言いながら、
- 式を書くだけ
- 一言書くだけ
の問題ばかりです。
「一言書くだけ」というのは、本当に5,6文字書いたら終わってしまうような非常に簡単な記述が3題。
高校生にとってはウン〇ッち問題。
わざわざ記述式の対策勉強をする必要はないし、出題される問題もセンター試験と大差ないので心配はいりません。
追記(2019.12.12)
2019.12.12に文部科学省が
記述式問題の導入を延期する
と発表していました。
おそらく、今考案中の共通テストから記述式を抜いた状態で当分はやっていくつもりなのでしょう。
ただ導入を中止したわけではありません。
「延期する」なので、いつ導入されるかは分かりません。2020年度に高3になる人はとりあえず大丈夫。
というだけ。
もしかしたら、次の学年から始まるかもしれないし、10年後になるかもしれません。
ただ↑で説明してきたように、大して変化するわけではないので安心してください。
英語 対策
難易度:やや難しくなる
内容 | 配点・時間 | 記述 | |
筆記 | 読解 | 100点・80分 | × |
リスニング | リスニング | 100点・30分 | × |
※太字が変わったところ。
まず英語筆記(=リーディング)の内容が変わります。
発音・文法・読解 → 読解のみ
今までセンター試験の前半で聞かれていた「発音問題」「文法・語法」の単独での出題はなくなります。
単独でのというのは、「文法だけを聞く大問はなくなる」つまり「読解の中で聞く可能性はある」ということです。
ただ東進の共通模擬テストでは文法は問われていなかったので、もし出題されても文法は相当少ないでしょう。
そして読解問題が非常に増えました。
まあ大問数は変えずに、発音・文法を読解問題に変えたから仕方ないんですけどね。
総語数は
4200→5400
と1.3倍になりましたが、制限時間は変わっていません。
つまり英文を読む速度も1.3倍にしないと間に合わないということです。センター試験でさえ時間がない人には少々つらいかもしれません。
設問の難しさは変わっていないので、純粋に速読すれば間に合うでしょう。
あと成績上位者からすれば発音問題が消えて、余計な失点の心配がなくなるので高得点で安定すると思います。
そして2つ目の変更点は、
リーディングとリスニングが対等に
今まではリーディング200点・リスニング50点でしたが、各々100点に変わります。
当然ながらリスニングの問題数は増え、1.5倍になります。
後半のリスニングをして「表を埋める問題」「人の意見を判別する問題」などでは、1度しか再生されません。
最後の大問2つはそこそこ難しくなっています。
しかし設問が簡単なので、総合的な難易度は
やや難しくなる
程度だと思います。
ここで重要になる勉強法は
- 速読力を鍛える
- リスニング力を鍛える
勉強法。
つまり、音読。
おそらくは音読した量に比例して点数が決まってしまうと思います。
私も音読をするようになってから一気にセンター英語も198点まで上がりました。
ぜひ↓を読んでください。
国語 対策
難易度:ほぼ変わらない
配点・時間 | 記述 | |
国語 | 200点+評価・100分 | 〇 |
まず国語は今まで通りのマーク式の問題が200点分。
これはセンター試験と変わらない普通のマーク式の問題です。
しかし、それに加えて記述式の問題が3問追加。
それに伴い試験時間も
80分→100分
になります。
記述の問題は約20文字、約50文字、約100文字の3つ出題されて、日常生活の資料をもとに答える問題です。
とは言っても、
資料に書いてあることを丁寧に抜き出せば正解できるようになっているので、下手したら学校の定期テストの記述より簡単です。
記述問題は3題それぞれが3段階のABCで評価され、3題の総合値はA~Eの5段階で評価されます。
もちろん、Aを多くとった方が総合値は高くなりやすいですが、3問目の100文字記述の方が他の2題より比重が重いです。
ちなみに↓みたいな感じで採点します。
2度目になりますが、記述は200点とは別で採点されます。
記述の配点がどれくらいになるかはまだ分かりませんが、おそらく50点程度だと予想されます。
追記(2019.12.12)
数学と同様に、
2019.12.12に文部科学省から
記述式問題の導入を延期する
と発表がありました。
こちらも同様に2020年度に高3である学年には実施しないことが決まっただけで、いつ導入されるかはわからない。
国語の記述式はコツさえ掴んでしまえば、ただ抜き出すだけのクソ簡単な問題なので大丈夫。
しかし、慣れてないと大失敗するかも。
念のため、予想問題は3回くらい解いておくことをおすすめします。
最近は大手予備校の模試で共通テストふうの模試が受けられます。
大学入試共通テスト 外部試験とは?
ちょっと文字数多くなってきちゃったんで、外部試験についてはもう1記事書きます。
↓で確認してください。
まとめ
今回言いたかったのは、
大学入試が変わっても、勉強法は変わらない
ということ。
だから受験生は今まで通り、特別なことなどせず勉強していれば大丈夫だということです。
もちろん、どんな勉強法をとるかで成績の伸びは違います。
ただ、大学入試共通テストのために特別なことをする必要はないので安心してください。