2020年から大学受験は変わる。
センター試験 → 大学入試共通テストとなり、仕組みが大規模に変わる。
そんな中でも一番意味不明なのは、
英語の外部試験の利用
ということで、今回は大学入試共通テストの英語における外部試験の利用について、詳細をまとめていこうと思います。
目次
共通テスト 外部試験のいろは
英語 外部試験の導入
外部試験の導入は2020年からを予定していましたが、最近変わったようです。
※2019.11.03時点
文部科学省は外部試験の導入は
2024年から
と発表しています。
これは2019年の時点で中学1年生の世代からスタートするということです。
おそらく、中学生のうちから英語の民間試験を受けて場慣れしている人ほど有利に大学入試の英語を進められるでしょう。
ただ2024年からというのは現時点での予定なだけで、確定事項ではないのでアンテナは常にはっておきましょう。
英語 外部試験の種類
文部科学省が認めている外部試験は全部で
7種類
- 実用英語検定(英検)
- GTEC
- ケンブリッジ英語検定
TOEIC- TOEFL IBT
- TEAP
- TEAP CBT
- IELTS
※2019年7月2日にTOEICは撤退しました。↓がTOEICの公式ページです。
https://www.iibc-global.org/iibc/press/2019/p119.html
大学入試では外部試験の級やレベルによって、
6段階のCEFRスコア
が与えられます。
一般的にはCEFRスコアがA2以上なら、大学受験の出願条件を満たしている場合が多いです。
英検はみんな気になると思うので、別の分かりやすい画像を貼っておきます。
要点は
- 合格しないとCEFRスコアは出ない
- 合格点のCEFRスコア以上は出ない
1は分かると思うので、説明しません。2について。
例えば、英検準2級の合格点は1728点です。この1728点はCEFRスコアでいうとA2に相当します。
この場合、仮に英検準2級が満点で2400点(CEFRスコアB2)だとしても、A2扱いになります。
合格点のCEFRスコア以上のスコアはもらえません。
そのためB1なら英検2級を、B2なら英検準1級を受けなければなりません。
英語 外部試験の適用条件
外部試験はいつからいつまでに受ければいいのか。
どんな条件を満たせば適用されるのか。
それは、
受験年度の4月~12月の2回
が適用されるんです。
高2や高1のときに英検1級を取ったとしても、その1級を大学受験のときに使うことはできません。
もう一度英検1級を受験しなおして、合格する必要があるんです。
また受験年度の4月~12月に受けた2回が適用されるだけであって、2回しか受けれないわけではありません。
「6月と10月の英検を一回ずつ、それとGTEC」のように受験することも可能です。
ただ3回の中から好成績を2つ選べるわけではありません。
「共通ID」と呼ばれるコードを受験するときに記入した外部試験のみ使用することができます。
そのため、事前に「この試験を使うor使わない」を決める必要があるんです。
できるのは場慣れだけで、本番として挑戦できるのは2回のみです。
もし仮に3つ以上の試験に共通IDを記入したときは、最初と次に受けた試験の成績が採用されます。
英語 外部試験の利用方法
外部試験は何のために受験するのか。
多くの大学は外部試験を
出願条件や加点の対象
としています。
- CEFR○○を持っている人は出願可
- CEFR○○以上なら共通テストを□□点扱い
などのように使用されます。
国公立大学だと90%以上が英語の外部試験を何らかのかたちで使用しています。私立大学も採用しているところが多いです。
内容は大学によってまちまちなので、ぜひ自分の志望校については調べてみてください。
ちなみに、
東京大学は
- 外部試験CEFRスコアA2以上の成績表
- 高校が実力を認めた調査書
- 病気や障害で受けられない理由を書いた文書
のいずれかを提出させるそうです。
東大は外部試験にどちらかといえば反対派で、全国最強にも関わらずA2しか要求しないもよう。
東大は自らの作る2次試験で選考するから外部試験など、どうでもいいのでしょう。
難関国公立はあまり外部試験に乗り気ではないので、難関校志望はあまり気にする必要もなさそうです。
共通テスト 外部試験のメリット
①やらかしても再挑戦できる
外部試験にすると2回受験できるので、
「あ~!!ミスった!マークミスった!!」
ってときでももう一度受験して真の実力を計りなおしてもらえます。
今までならセンター試験でマークをミスって、不合格・足きり。
そんな最悪の事態も考えられましたが、今では大学によっては外部試験で共通テストの点数をもらえます。
失敗してもやりなおせる。
今より本当に実力のある人を救済することができるわけです。
②4技能に近い
センター試験に比べれば、相当4技能に近い能力をはかることができます。
今のセンター試験はほぼライティングで、少しリスニング。
でも外部試験だと、ライティングやリスニングは当然でスピーキングやライティングがある試験も多いです。
だから、より幅広い英語の能力を計ることができます。
それは最初の大学受験の改定の目標にもつながっていて、いいと思います。
実際、今はペーパー英語ができれば満点もとれますからね。
共通テスト 外部試験のデメリット
①色々な試験が混ざりすぎ
共通テストで使用可能な外部試験は全部で7種類。
その中でも外部試験によって難易度は違いますし、重視する能力もまったく違います。
英検なんかの面接はかなり簡単な部類に入り、リーディングやリスニングの難易度に比べると相当簡単です。
逆にIELTSは海外の就職・移住を意識してつくられた試験なので、単語レベルも試験内容も英検とはまったく違います。
だから測定される英語の能力が違ったり、圧倒的にずれたレベルの試験が混同しているのは外部試験のデメリット。
ただ実質的にはほぼ全員が英検を受けると思うので、結局のところほぼ1種類みたいな感じになるとは思いますけどね。
②余計に金がかかる
「外部試験を受けたから共通テストは受けなくていいや」
という人はかなり少ないと思います。
英語一科目で受験する人なんてほぼいないでしょうから。
センター試験は現時点で3教科以上の受験で1万8千円かかります。そして、外部試験を受けるとなるとこれに加えて、
約5,000円~約1万円
が追加でかかります。
普通に高い。
そうでなくても塾で「英検対策講座」みたいな余計な講座を取らされるのに、まだ余分に金がかかるか…
外部試験導入のせいで何円増えるんですか、って感じです。
まとめ
今回は、外部試験特集。
大学入試が大規模に変わると、情報量でも差がついてくると思います。
早い時期からアンテナをはって多くの情報を把握していくことで、より有利に勉強を進めていけると強いです。
ぜひ頑張ってください。
[…] 【大学入試共通テスト】英語の外部試験の利用とは? […]