通称「無印100」と呼ばれる、
「英文解釈の技術100」
「基礎100」と勘違いして買ってしまい、ボコボコにされる人が多いトラップ参考書の1つですね。
「やさしい理系数学」くらい引っ掛かります。
ということで、
今回は「英文解釈の技術100」を紹介していこうと思います。
何が「ということ」なのかは分かりませんがw
目次
英文解釈の技術100 内容
例題:100題
演習:100題
内容は英文解釈の技術シリーズと同じで、
「例題」⇒「解法」⇒「構造解説」⇒「全文訳」⇒「演習題」という流れです。
「例題」…5行前後の英文
「解法」…今回のテーマの訳し方
「構造解説」…英文の構造解説
「全文訳」…そのまま
「演習題」…例題の類題
基本的に、
1テーマごとに「例題」と「演習題」を通じて勉強していくスタイルは変わりません。
例えば、
「副詞が強調された倒置」というテーマのときは、例題も演習題も副詞が強調された倒置の英文になっています。
そして、
「解法」で「副詞が強調された倒置」を上手に日本語訳するための方法を解説しています。
あとは全文に関する英文の構造解説と全文訳になります。
英文解釈の技術100 レベル
単語レベル
約6,000語レベル
単語帳でいうと、
- 鉄壁
- 単語王
- キクタンAdvanced
- 速単 上級編
などの単語帳界でもトップの単語帳まで終わらせておく必要があります。
「英文解釈の技術100」には、
難関大学の過去問などが英文として引っ張られてくるので、単語は完成している前提で進みます。
大学受験にもそのまま挑めるくらいの単語レベルは欲しいです。
「自分が知らない単語は、推測前提で出題されている」と確信できるくらい自分の単語レベルは仕上げておいてください。
前提レベル
- 基礎英文解釈の技術100
- ビジュアル英文解釈 Part2
上の2つの参考書レベルの英文解釈力は必要です。
「入門70」⇒「基礎100」を経験した人にとっては、「基礎100」⇒「無印100」はなかなかです。
まあ、
「基礎100」⇒「無印100」が一番ピッタリな接続なんですが、「入門70」⇒「基礎100」が甘すぎましたからね。
他には、「ビジュアル英文解釈(Part2)」でも丁度良く接続できると思います。
到達レベル
早慶・東大・京大でも
問題Nothing
早慶の看板学部でも基本的には、しっかり戦える英文解釈力がつきます。
京大と慶應文学部などの和訳超難関校でも、合格点を取るだけなら十分足ります。
大学受験において、英文解釈の能力が原因で落ちる可能性はない。
京大や慶應文学部クラスでも英語で高得点をとって、余裕の合格を決めたいという人は、
・「透視図」
に進むと敵なしです。
英文解釈の技術100 評判
「英文解釈の技術100」はとてもレベルが高いので、基本的にオーバーワークです。
東大や京大、早慶を目指す人以外は使うべきではない。
内容は素晴らしいが、引用されている大学を見てもらえば分かる通り、東大京大などの旧帝国大学、早慶などの最上位私立大学、一橋大学や東京外国大学・・・・etc どれもトップレベルの大学ばかりである。
扱っている解釈技術もさることながら、とても難しく、MARCH・関関同立・地方国立程度では明らかにオーバーワークで不要だと思われる。
基礎英文解釈の技術100で十分かな。なので購入を検討している方は自分の境遇と本書を書店で照らし合わせてからにしよう。
Amazonレビュー
似たようなレビューで「基礎100でも同志社受かりました」というものもあります。
「基礎100」でも同志社に受かるんですよ。
「無印100」がどれほど難しいか、ということが分かると思います。
受験生ではありませんが、よく英文の技術書を読む機会があるので
その傍ら英語をブラシュアップするために使用しました。
実際、学生時代に一通りやったのですが、その内容のすばらしさに
もう一度改訂版を買ってしまいました。受験英語のみでなく、その後の学習にもとても役立ちます。
この教材を使用してみて実際に感じたことは、
解説を熟読しているときより、その後例題を繰り返し
暗唱したときに自分の実力がグングン伸びているようでした。このような何度も暗唱する学習を促進するために
書籍の最後に例題をまとめて再記載していることや
CDを付けたりしています。
他の英文解析の書籍にくらべて行き届いた書籍だと思います。
Amazonの評価は「☆5」が56%なのですが、レビューで異常なまでに悪評を書く人はいません。
珍しいですよね。
多分、低評価をつける人はレベルが合わなかっただけだと思います。
かなり良い参考書であることに
間違いはないです。
英文解釈の技術100 特徴
特徴は「基礎100」と全く同じなので、既に「基礎100」の記事を読んだ方は飛ばしてください。
①レイアウトが優雅
「英文解釈の技術シリーズ」って、本当にレイアウトが上品。
「基本はここだ!」みたいな下品、いや少しだけ読みにくいレイアウトではないわけです。
チャート式のように見開き1ページ完結型。
見開き1ページで1回分なので、読みやすいし、進めやすい。分量も一定なので計画も立てやすい。
そして
構造解説が感覚的に分かりやすい。
桐原書店いわく「立体構造」の解説で、英文の中身がどんなふうに構成されているか分かりやすいです。
副詞句や形容詞句も修飾先がハッキリわかるし、「and」「or」の等位接続も結び方がよく分かります。
②豊富な問題
例題の「100題」と演習の「100題」で
合計200題
という豊富な問題量。
やはり本番でも上手に日本語訳するためには、一定量の初見の問題での演習が必要です。
「例題」で技術をインプット。「演習」でしっかりアウトプットできる機会を設ける。
2段構えの英文解釈の勉強。
日々の勉強で自分の実力を試す機会があるというのは、とても貴重なチャンスです。
それを与えてくれる「英文解釈の技術100」は最高。
しかも、
その「例題」が100題もあるので、基本どんな場面にも対応できる能力が付きます。
これぞ、
解釈の極み!
もちろん、
消化不良に陥る可能性があるときは、「例題だけやる」という選択肢もあります。
③CDで音読し放題
英文解釈の勉強にこそ欠かせないものが、
音読
音読を通して、
当たり前の感覚として英文を理解できるようになっていく。
「副詞が前で、主語は~~」みたいに考えて構造を理解するのではなく、英語の順番で理解していく。
「自然に理解できる」という状態を作り出すには、音読が一番の方法なのです。
難関校では、
傍線部以外にも難しい英文がゴロゴロ出てきます。
長文を読むのに、いちいち英文構造を丁寧にやっていたら試験時間が終わってしまいます。
だから
スラスラ読める必要がある。
もちろん全英文をスラスラ読むには相当な英語力が必要でしょうが、出来る限りスラスラ読める英文を増やすべき。
英語の順に読めれば、
受験は相当有利になります。
英文解釈の技術 使い方
やっぱり音読重視でいきます。
「例題を完璧に」
⇒「演習で実力試し」
がおすすめの流れです。
1周目 | ①SVOCMと日本語訳 ②解説&訳の答え合わせ ③音読6回 |
2周目 | ①SVOCMと日本語訳 ②解説&訳の答え合わせ ③音読4回 |
3周目 | 1,2周目で〇だった例題は卒業 ①SVOCMと日本語訳 ②解説&訳の答え合わせ ③音読10回(すべての文) |
「英文解釈の技術100」は「基礎100」に比べて、スラスラ読める優先度は低いと思いました。
そのため、音読回数は少なめに設定。
それでも合計20回音読すればスラスラ理解できると思います。
1、2周目はすべての英文を日本語訳して、しっかり確認して定着させましょう。音読も合わせて10回です。
このとき、
- 絶対自力で訳す
- 答え合わせで妥協しない
の2つは守りましょう。
日本語訳するときは辞書を使わず、解説のチラ見もせず、完全に自分の力で日本語に訳しましょう。
いつも楽してばかりでは、
実力はつきません。
あと答え合わせで妥協しない。
確かに「無印100」には意訳が多いですが、すべて理にかなった意訳です。意訳も直訳をベースに考えられます。
自分はどこまで意訳するかの線引きは任せますが、自分の訳が理にかなった訳になっているのか。
都合のいいように元の英文を無視していないか。
しっかり見極めましょう。
あとは3周目に、できなかった例題を回して終わりです。
英文解釈って一度ネタが分かると、簡単に訳せてしまうものも多いです。だから異常な周回は「和訳能力UP」にはつながりにくい。
音読はいくらでもやってほしいですが。
例題が終わって、時間が余っていれば、演習題も同じやり方で進めてみてください。
まとめ
今回は「英文解釈の技術100」を紹介しました。
「基礎100」に比べて難しく対象者は限られますが、本の内容はとてもよくできています。
自分には必要だと思ったら、迷わず買ってください。
後悔はしないはずです。
あなたの英語力も十分ならば。
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