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【物理vs生物】有利な選択科目はどっち!超穴場「地学」??

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最近新潟に弾丸一人旅してきたんですけど、夜行バス片道1,800円とかなんですよ!

エグ安くないですか。

なんなら新潟県内での交通費の方が全然かかってるっていう。交通費+宿代で1万円程度に抑えて、日本酒・海鮮・雪景色での温泉に課金してきました。

客として来てたラーメン屋の店長とか、よくわかんないオジオバと仲良くなってお酒飲めたので楽しかったです。

 

今回は、

理科の選択科目について!
物理と生物どっちがいいの!

 

ということについて議論していきます。

 

 

目次

理科の選択科目
物理vs化学vs生物vs地学

そもそも理科の選択科目は、「物理」「化学」「生物」「地学」の4種類の科目から選ぶことができます。

で、

どの科目を選択するのが良いか

ということについてみていこうと思います。

 

 

大学の対応科目の観点

まず大学側から選択科目を指定されることが多々あります。

こればっかりは志望校の受験要項を見てもらうしかなくて、特別指定科目に決まりがあるとかではないです。個人で考える部分。

大学→受験科目の検索は簡単なんですけど、受験科目→大学の検索は難しいんですよね。まとまった情報がなくて。

 

一応、

大まかな傾向を説明しておくと、

医学部物理・化学・生物から1〜2科目選択が多い
生物必須のところも
薬学部化学or生物の1科目選択が多い
農学部物理・化学・生物から1〜2科目選択か、生物1科目必須が多い
理学部化学系は化学必須、生物系は生物必須のことが多い
工学部物理・化学・生物から1科目選択が多い。
機械・電気系は物理、化学系は化学が必須の場合も

ただ全然例外だらけなのでよく確認してください。

 

基本的に物理・化学・生物はどこの大学でも選べて、専門性が高い学部だと必須科目が指定されます。

 

あれ?
地学は??

 

 

はい。

私立ではほぼ地学は受けられません。探せば全然あるんですけど、希望の大学・学部が地学受験を受け付けてくれている確立は非常に低いです。

ただ、

国公立はその限りではない。

 

以下の国公立大学ではすべて地学受験が認められています。

2019年9月での情報ですが武田塾で公開されていた情報です。

 

意外とたくさんあります。

 

一般的に大学受験で選択可能な科目は

化学>物理≧生物>>>>地学

 

ただ「化学を選んでおけば基本大丈夫」ってほど万能でもないので、志望校が決まっている人はしっかり調べるべきです。

まだ未定なら地学以外で選んでおくと汎用性高いです。

 

 

各科目の難易度

当然科目が異なれば難易度には多少のズレが生じてきます。

 

センター試験/共通テストを代表例としてみてみましょう。その年度で一番高い点数には黄色にしています。

2021202220232024共テ平均2015~2020
センター平均
2024年度
標準偏差
物理57.8260.7263.3962.9760.6461.4922.72
化学51.0647.6348.5654.7749.0856.5020.71
生物72.6548.8139.7454.8353.7361.5717.45
地学46.6552.7249.8556.6749.7444.6220.56
受験の月より。得点調整前です。

 

結論から言うと、

物理が一番平均点が高く安定

共通テスト初年度の2021こそ生物がバグったものの、共通テストでは毎年物理が一番高い平均点を記録しています。今までの平均でも1位です。

他の3科目と10点差前後つくことが多いので、科目特性上共通テストでは物理受験者の方が点数が高くなりやすいと思われます。

平均点は高いところで安定している一方で標準偏差は一番高いので、上に高く外れた点数を取る人間が多く安定していると推測できます。

 

そして、

生物が2番目に平均点が高く、一番不安定

生物は共通テストが始まってからの平均点が物理の次に高いです。センター試験の頃まで戻ると一番高いです。

そして、生物の平均点は共通テストに入ってからずっと乱れ続けています。最大で72点、最低で39点。最低点に至っては「生物基礎かっ!」っていうレベルです。

高得点が難しく、安定しやすい。

という、

一般的なイメージとは逆ですよね。

ただ標準偏差を見てあげると理科4科目の中で一番小さいので、生物は得意不得意が出にくい科目と言えるでしょう。

ハズレ年はみんな低得点。当たり年はみんな高得点ということです。

 

化学と地学の平均点はほぼ同じで安定傾向

共通テストに入ってからは化学も地学もほとんど同じ50点前後の平均点で推移していて、年度ごとの差も特段ないです。

センター試験時代は地学が圧倒的に平均点が低かったですが、おそらく共通テストに入ってから改善されていると思われます。

 

 

こう見ると、

物理:高得点。年度ごとには安定だが、個人差大きい
化学:普通で安定。個人差も普通。
生物:年度ごとで不安定だが、個人差小さい
地学:普通で安定
。個人差普通。

となってます。

 

もちろん、

大学によって理科科目ごとの難易度の差は様々です。

ただ代表例として共通テストを取り上げてみると、思っているよりも世間一般の通説とは異なっていることがわかると思います。

 

しっかり、

志望校の過去問研究だったり、模試での全体成績などを分析して、狙い目の科目・点数をとりやすい科目というのを見極めていきましょう。

 

 

 

統計的な観点

みんなはどの選択科目で戦っているのか、

という話を統計的に見ていこうと思います。

 

基本的に二次試験と共通テストで理科の選択科目が異なることはないので、共通テストの受験者数について考えていきます。

理科1科目選択者の状況です。

R5 大学入試センターより

物理選択者が一番多く、4割。次いで、化学と生物が3割ずつ。地学はほぼ0笑。

地学の受験者数は116人でまともなデータも取れませんね。これだと二人エグい頭いいやつ入っただけで平均点1点くらい上がりますからね。

1科目選択の受験者数としては、

物理>化学=生物>>>>>>地学

 

 

理科2科目選択者の状況はこんな感じ。

R5 大学入試センターより

これの見方としては、例えば「物理・化学」選択の受験者数を見たかったら、横行の物理の欄を見つけてもらって、ここから右に移動していきます。化学の縦列との交差点の数字がそれです。

「物理・化学」が全体の75%を占めており圧倒的な人気。次いで「生物・化学」選択が25%。残りはほぼ0です。

毎年割合はほぼ一緒です。

化学の選択率がほぼ100%
物理:生物=3:1

地学選択はほぼ0%

とわかります。

 

 

大学入学後の観点

選択科目によっては、大学入学後に著しく有利不利が分かれうります。

もちろん、

大学入学後にやる気を出せば十分追いつけるレベルです。適当に高校の参考書を読んで基礎を勉強すれば授業にはついていけるので、3~6ヶ月くらいで追いつけます。

下の論文で「物理/物理基礎の履修と大学での成績」について軽く論じられています。そんなに分量は多くないので、暇ならどうぞ。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/pesj/68/4/68_277/_pdf

 

ただ、

その間の時間も惜しい。
いち早く専門的な内容を学びたい。

という人には重要な問題なので書いておきます。

 

物理:建築系、情報系
化学:医学系、生物系、化学系
生物:医学系、生物系、農学系
地学:地球科学系

 

まず建築系はゴリゴリの数学・物理の分野なので物理選択でないと結構しんどいです。情報系も物理は結構使うと聞きます。

医学系・生物系は生物・化学の延長を勉強するので、もう物理選択はゴミです。リボソームとかATPからわからないので、本当に何にもわかりません。

化学系はまあ生物の体内反応とかからは離れた内容が多いので、化学だけできればなんとかなるそうです。(友達に聞いた話ですが)

農学部の農学系は生物を勉強していると結構捗るそう。

地学系が生きるのは理学部の地球科学系の学科くらいです。基本的に必要とされることはないので、

 

  

各科目の特徴

ここからは科目ごとの特徴を語っていきます。

物理化学生物地学
暗記量やや多やや少
思考力
安定度
教材の充実×
おすすめの人数学が得意
暗記が苦手
安パイでいい数学が苦手
暗記は得意
教師がいい
教科書で勉強可

 

 

物理選択

物理はハイリスクハイリターンの科目。

ローコストハイパフォーマンスの人もいるし、ハイコストローパフォーマンスの人もいるし、単純な努力量だけでは成績が伸びない科目です。

「理解度の深さ」と「点数」が強く関係するので、物理の概念を理解できるか否かにすべてがかかってきます。

 

<メリット>

  1. 暗記量が圧倒的に少ない
  2. 超高得点を狙いやすい
  3. 参考書が多い

 

まず一番大きな特徴は暗記量が圧倒的に少ないこと。

極論、力学なんて概念と表現方法さえ理解したら、あとは「運動方程式」と「万有引力」の2本の式を覚えたら終了します。

物理は数学の簡易版なので、圧倒的にコストがかかりません。

どれだけ理解できるかにかかってくるので、適性さえあれば短時間で非常に高い点数を取ることも可能になってきます。

 

また物理は科目特性上、満点を狙えることが多いです。

「知ってるか知らないか」みたいな問題が出ることはなくて、すべての公式をうまく使うことができれば理論上どの問題も解けるはずだからです。

実際大学受験の物理でムリゲーの難問が出題されることも多くなく、超高得点を目指すなら物理は非常に適した科目と言えます。

 

そして、

先ほども見た通り物理は選択者が多いので、参考書の数も多く、したがって有能な教材が多く揃っています。

そのため、独学でも勉強できるし、塾/予備校に通っている人が補強用に勉強することも容易になっています。

 

<デメリット>

  1. 点数が不安定
  2. 理解のハードルが高い

 

物理は計算ミス1つで何十点の点数が飛んだりします。

大問の最初の方で計算ミスをしてその大問の値がすべて間違っている、なんて大ポカは物理選択では避けられない運命。

もちろん計算ミスがなければ高得点を狙えますが、致命的な計算ミスをすると、尋常じゃないくらいの低得点になったりします。

 

物理は概念を理解していくのが難しいです。

力学はまだ経験的に納得のいくものが多いですが、電磁気(特に交流回路)や波動なんかは想像がつきにくくて苦戦することが多いです。

そしてここを理解できないと進まない。

一番最初の導入部分で挫折したり、難しい問題へのアプローチがわからなくなったり、理解できないとつまづくようにできてます。

 

 

 

生物選択

ローリスクローリターンの科目。

努力すればするだけ点数が少しずつ上がる。

物理の完全真逆の科目です。

 

<メリット>

  • 点数が安定する
  • 努力量が報われる

 

まず点数は安定します。

計算ミスとかがないので、問題文を読み間違えたって、せいぜい間違えるのは小問1問だけでしょう。

その日の調子や受験本番の緊張によるミスなどの影響は受けにくいので、自分の実力が結果に反映されやすい科目といえます。

実力があるなら頼もしい限り。

 

そして努力がしっかり報われる科目です。

物理はどんだけ勉強しても理解度が深まらない限りまるで点数が上がらず苦戦することもありますが、生物はしっかり覚えていけば点数も伸びます。

なぜなら、

頭にある知識を引っ張り出して解答する、というだけの科目だからです。

努力すればするほど、知識量が増えれば増えるほど、単純に解ける問題の数は増え、点数は伸びていきます。しっかり要点を覚えればすぐ平均点くらいは取れるようになります。

コツコツ努力できるタイプなら、成長が確約されている科目なので安心です。

 

<デメリット>

  • 暗記量はクソ多い
  • 参考書が少ない
  • 高得点は狙いにくい

 

暗記量はバグです。

普通に世界史、日本史レベルです。

暗記から逃げて理系に来たタイプには絶対に耐えられない、自死を選ぶレベルには暗記量が多いので注意してください。

だから、しっかり点数を取るにはそれ相応の努力量が求められます。

 

参考書が多くはないです。

担当講師も物理よりは多くないので、授業や参考書の選べる幅は少なくなります。

 

そして、

高得点は難しい場合が多いです。

どうしても大学受験の試験の構造的に難問が入ってくるわけですが、その難問がもう絶対知らないレベルの問題だったりするので、正直手に負えません。

満点近くの点を取ろうとすると莫大な努力量を要求されてくるので、生物で点数を稼ぐ必要がある人には向いていないかもしれないです。

 

 

化学選択

化学は物理と生物を足して二で割ったような科目

ほどほどのリスクでほどほどにリターンを得られる。

 

特別なメリットもデメリットもないので、省略します。

まあ参考書や授業が多いのと、他科目と関連が強いのはメリットかも。

 

 

地学選択

実は超穴場科目です。

私が中学生の時に高校レベルの地学まで習ってたんですけど、想像以上にスラスラ進む。まあ、物理・化学の方がリスクが少ないので地学はやめましたが。

「いい教師に巡り合う」
「教科書で勉強できそう」

のどちらかであれば、選択する価値ありです。

 

<メリット>

  1. 暗記量が少ない
  2. 計算問題が容易
  3. 問題が簡単

 

あれ?
物理と生物のいいとこどりしてない?

そうなんです。

地学は暗記量が少ないのに計算問題も容易なんです。

 

要求される知識量も化学より全然少なく、物理よりは多いくらい。簡単な語句を覚えていくだけで、複雑さはないです。

計算問題の難易度は化学よりも簡単です。

平衡定数や微小値の無視みたいな難しいことは一切やらないです。物理みたいに立式が難しいこともほとんどないです。

単位と意味に注目すれば十分解ける。

 

めちゃめちゃ簡単な科目なんです。

 

え、じゃあなんでみんな選ばないの?

 

 

<デメリット>

  • 勉強方法が限られている
  • 受験可能な大学が少ない

 

地学を勉強する方法が死ぬほど少ないです。

学校では地学選択者が少なすぎて、または地学を教えられる教師がいなくて、授業を開講できないなんてことはザラにあります。

地学を体系的に勉強できる参考書は今のところないです笑。

多分、

いい教師を見つけるか、教科書と問題集を使うのが一番いいです。

 

そして、

先ほども紹介した通り地学で受験できる大学がそもそも少ない

だから地学を選択したところでどうしようもないパターンが存在します。最初から選択できないパターンです。

 

 

まとめ

悩んだら興味のある科目へ!

 

やる気/モチベに勝るものはないです。

よくわかんなかったら、好きそうな内容の科目を選んでください。

 

  

 

-化学, 大学受験, 物理
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