目次
映像授業の評価ポイント
どんな映像授業を使うか決める際に非常に重要になってくるのが以下の5つです。
- 料金
- わかりやすさ
- 網羅性
- 信憑性
- 復習システム
それぞれについて見ていきます。
①料金
まず1番大事な料金について。
学費に使えるお金が無限である家庭は少ないでしょうから、削れるところで削っていくことが大事になります。
その分他の部分にお金を稼げるので、結果として効率的に成績を上げられるでしょう。
映像授業には価格帯でおよそランクが3つあります。
トライイットやYouTubeであれば完全無料で映像授業を見ることができます。スタディサプリであれば月額約1000円から2000円ほど。東進や河合塾マナビスであれば、1講座(25授業) 7,8万円で受講できます。
例えば、講座を1ヵ月で1つ見る場合、つまり1日約1授業を見る場合を考えましょう。
その時トライイットYouTubeであれば1授業0円。スタディサプリであれば約50円。東進や河合塾マナビスであれば1授業約3000円となります。
もちろん、値段が上がれば解説の質も上がり勉強しやすくなります。ただその解説の質は必要以上なのではないか、値段に見合っているのか、をしっかりと判断する必要があります。
②わかりやすさ
◎:参考書より明らかにわかりやす
◯:参考書と同等か少しわかりやすい。文字媒体が苦手なら、授業型のほうがいい。
△:参考書の方がわかりやすい。
×:むしろ混乱する
※後ほどの指標の目安です。
中途半端なわかりやすさならば、映像授業を見るだけ時間の無駄です。
参考書のわかりやすさに及ばない解説なら、紙媒体で読んだ方が圧倒的に時間の短縮になります。映像授業を使う基準としては最低でも◯以上を推奨します。
1人で参考書を読んでいるだけなら、行き詰まるもしくは大幅に時間がかかるところをスムーズに理解できるわかりやすさか否かが評価ポイントになります。
1番良いのは実際に授業を見てみることです。
有料の映像授業サービス(スタディサプリや東進など)でも無料体験サービスと言うのは必ずやっています。1度未習範囲の授業を見てみて、実際にスムーズに理解できるかどうか確認してみてください。
また、担当講習の評判等も1つの指標になります。
スタディサプリや東進等の大規模サービスであれば、講師が事前に他の予備校で教鞭を取っていた経歴があることが多く、様々な口コミがネット上に存在しているパターンも多々あります。
③網羅性
◎:分野・レベルともに網羅
◯:分野は網羅
△:部分部分内容が抜けている
×:ほぼ単品
次に網羅性についてです。
全範囲の解説を行っているか、対応レベルはどこからどこまでか、大学別対策も行っているのか、新課程に対応しているのか。
有料サービスであれば、基本的にすべての範囲の解説をしています。対応レベルは大学受験基礎はほぼほぼ網羅しており、東大レベルになるとサービスによりけりといった感じです。
無料サービスであれば、1部範囲が有料であったり、YouTubeなら配信者が興味のある部分しか解説をしていなかったりします。
新課程への対応も大規模サービスであればあるほど早いです。
網羅性が低いと結果として効率的に勉強ができないので、自分が勉強したい範囲をしっかりとカバーできているか、事前に確認することが非常に大事になります。
④信憑性
◎:全幅の信頼をおける
◯:最善でなくとも間違ったことは絶対に言わない
△:稀に間違える
その映像授業の情報がどれだけ信用できるか。
例えば、どこの馬の骨ともわからない男がYouTubeで配信している授業をどれだけ心から信頼できますか。
もし入試で全く同じ問題が出たときにその人の解き方を真似するだけの信憑性はありますか?
本当はその解き方は最善ではなく、入試本番はそのせいで差をつけられてしまうかもしれません。自分の人生がかかった受験を任せられるだけの情報源であるか否かをしっかりと見極めましょう。
上の例は極端ですが、映像授業の内容は、自分の知識体系を形作るので、うまく知識が整理されるか、引き出しやすい形でインプットできるか、知識の使い分けはできるか。
軸とする情報源によって、そういった細かい部分で多くの差が出てきます。
自分の受験を預けられるかしっかり判別しましょう。
⑤復習システム
◎:参考書なしでも十分に受験可能
◯:授業定着に十分な復習問題アリ
△:復習問題が少ない
×:復習問題がない
映像授業には復習システムが付いていることが多々あります。
受けた授業の内容を小テスト形式だったり、講義のまとめノート形式だったり、しっかりと確認した後、次の授業に進めるようになっています。
私が推奨してるように、映像授業をただの知識の導入として使用し、その後参考書によってしっかりと演習を重ね定着させていく。
そういうスタイルの場合は、映像授業の復習システムは利用しないのでどうでもいいです。
しかし、映像授業中心に勉強していこうと思うのであれば、しっかりと復習を行えるシステムがあるか否かは重要な評価ポイントとなるでしょう。
下の記事でも紹介していますが、授業を見ただければ成績は上がりません。
授業視聴≠成績UP
授業を見た後、復習してしっかり定着させて初めて、テストでアウトプットできるようになります。つまり点数につながります。
そしてそれを高速でできるようになると、時間制約を受けず、満点に近い点数を取ることができるようになります。
おすすめ映像授業
YouTube
料金 | 0円 |
わかりやすさ | ×〜◯ 質問不可 |
網羅性 | ×〜△ |
信憑性 | △ |
復習システム | × |
YouTubeの1番の特徴は無料であり、多くの解説者がいることです。
その分解説のわかりやすさには個人差が非常にあり、人によっては予備校レベルの非常にわかりやすい解説を行っている場合もあります。具体例を挙げれば
- 「とある男が授業してみた」
- 「超わかる!授業動画」
- 「ヨビノリ」
- 「ただよび」
あたりが有名どころです。
「とある男が授業してみた」は数学と英語を中心に解説しています。
メインターゲットは高校受験を控えた中学生で、中学内容の解説が中心です。高校内容の解説も多少しています。
解説は非常にわかりやすく、動画内で解説される問題数も多いため、教科書レベルの理解には非常に役立つと思います。
ただあまりハイレベルな解説は行っていません。私自身、中学生の時に英語や数学を部分的に利用していました。
「超わかる!授業動画」は高校範囲の英語、数学、化学しています。中学数学も多少しているはずです。
動画もきれいにまとまっており、解説中にはアニメーションも多数使用されるので、わかりやすさには定評があります。
大学別対策などハイレベルの解説はしていませんが、教科書レベルの解説はしっかりカバーされています。
「ヨビノリ」は理系科目の詳しい解説を行っています。高校範囲から始めて大学範囲の解説もメインで行っているので、深い理解を求めている人にはお勧めです。
ただ網羅性はそんなに高くなく、ピンポイントで調べて使うことになると思います。割と教養的な数学を紹介する動画が多いので、大学受験には直結しないかもしれません。
ちなみに横浜市立大学医学部・順天堂医学部・慈恵補欠に合格した高校同期はヨビノリの「今週の積分」をやり込んでました。
Try it
料金 | 0円 |
わかりやすさ | △〜◯ 質問500円/回 |
網羅性 | ◯ |
信憑性 | ◯ |
復習システム | ◯ |
Try itは実質YouTubeの上位互換です。
料金は0円で質問する場合は、1回500円かかります。ただ授業を見る分には無料です。
授業も基本的にわかりやすくYouTubeで言ったら、相当上位に入るような解説の質を誇ります。ただまれに教科書を音読してるだけのような解説もあるので、その分で三角をつけました。
革新的にわかりやすい解説は基本ないですが、安定して教科書の説明と同等かちょい上の解説をしてくれます。
網羅性も高く、「家庭教師のトライ」が運営しているだけあって、信憑性も高いので非常に良いでしょう。
中学高校範囲の全科目に対して映像授業を配信しています。レベルとしては教科書レベルのみとなりますが、これだけの網羅性を持ったチャンネルはYouTubeに存在しないので、1つの配信者を軸に勉強したい場合は、こちらの方が良いでしょう。
また復習問題もしっかりついているので、やろうと思えばtry it中心の勉強も可能です。
スタディサプリよりもTry itの方が勉強しやすいという人もいるので、ぜひ一度試してみてください。
スタディサプリ
料金 | 1980円/月 |
わかりやすさ | ◯〜◎質問は別コース |
網羅性 | ◎ |
信憑性 | ◎ |
復習システム | × |
スタディサプリの料金は月額1980円で全科目全学年の授業が見放題です。現在は2週間の無料体験を実施しています。
授業は、今までの無料サービスよりも明らかにわかりやすく、非常に理解しやすいものが多いです。
というのも、スタディサプリに在籍する講師は、関正夫を筆頭に超有名予備校講師クラスの塾講師ばかりです。授業の質であれば、東進や河合塾マナビスにも充分匹敵します。
月額10,780円の「合格特訓コース」に入れば、担当コーチがついて学習プランを設計してくれたり、個別指導や質問対応も行ってくれます。通常の月額1980円「ベーシックコース」では、質問対応や個別指導は行っていません。
スタディサプリの授業は予備校級の質を持ちながら、圧倒的に安いです。
かといって授業の質が低いと言うわけではなく、分野レベルともに網羅性は高く、大学別対策なども予備校級の規模で行っています。
もちろん信憑性も高く、多くの講師が参考書等も執筆しているカリスマ講師のため、全幅の信頼を置けます。
小テストや確認問題などといった復習システムはありませんが、冊子型のテキストを無料でダウンロードできるため単純にテキストを参考書として復習できます。
YouTubeやトライイットよりも圧倒的に復習しやすいでしょう。
無料サービスよりも圧倒的に質が高いし、値段も予備校に比べれば、圧倒的に安いので、私個人的には映像授業ならスタディサプリ1択です。(まぁ、東進に無料で入れたりしたら、別ですが)
※下のスタディサプリをクリックするとHPに飛べます。
東進・河合塾マナビス
料金 | 7万〜8万円/1講座+雑費約10万円/年 |
わかりやすさ | ◎ |
網羅性 | ◎ |
信憑性 | ◎ |
復習システム | ◎ |
東進や河合塾マナビスは普通に予備校なので、授業をしっかり取ろうと思えば、年間100万円程度は覚悟しなければいけません。ただ必要な部分部分をピックアップして受講するのであれば、1講座7,8万円で受けれます。
授業の必要わかりやすさに関しては、圧倒的に高いです。
特に東進であれば、予備校全盛期に活躍したカリスマ講師を多数集結させているので、映像授業の質としてはおそらく日本一であろうと思います。
友人の話を聞く感じでは、河合塾マナビスの映像授業はStudyplusと同程度。どちらにするかは、授業の質以外での判断になると思われます。
予備校なので、網羅性や信憑性については、言うまでもなく、むしろ授業がたくさんあって困る位です。新課程への対応も早いので、授業の種類や数で困る事はないでしょう。
東進も河合塾マナビスも復習システムに関しては圧倒的です。
どちらも冊子形式の紙媒体テキストがありますし、授業後の復習テストや確認問題も充実しています。
チューターの先生に質問することもできるので、バックアップ体制としては、無料サービスとは比較になりません。
詳しくは下の記事で紹介しています。
個人的な意見としては、
- スタディサプリが合わない
- 金額には制限がない
などの理由がある場合は予備校の映像授業でも良いのかなと思います。
とりあえず資料請求もしくは体験授業を見てから決めるのが吉かと思います。映像授業とはいえ東進・マナビスは高額なので。
↓から飛べます。
まとめ
私の個人的なおすすめは、
- 映像授業は理系教科の導入で理解度を上げる場合のみ使う
- try it&Youtube→スタディサプリの体験→東進の体験の順で試してアタリを引いたらそれに確定
という感じですかね。
人によってはTry itの方がハマる人もいますが、スタディサプリは本当におすすめなので、ぜひ一度試してみてください。
河野玄斗さんの塾の映像授業はどうですか?
見たことないですけど、別にスタディサプリでいいと思いますよ。
ありがとうございます
質問です
dioさんは参考書で1周目に間違えた問題は何周目から解けるようになりましたか?
また解法暗記、アウトプットとしての参考書でその数はそれぞれどのくらい変わりましたか?
自分は基礎問題精講の場合4周目でもとけない問題がありました。解説見る→なるほど→次の問題行く。
このルーティンは間違っているのでしょうか。不安です
お願いします
全く覚えてないです。でも多分復習不足を感じるなら、周回速度を上げるか、解説を読んだ後に自分で授業してみると定着は良くなります。
今回も参考になる記事をありがとうございます。
質問です。DIOさんは大学受験で使わないもの(dioさんの場合は生物、歴史等)の学校の授業の時間はどうしてましたか?
興味ある授業なら勉強して、それ以外は内職してました
では、逆に受験で使う科目はどうしてましたか?
課題を終わらせて内職してました。